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「冬が来たな」と思わせてくれる風景の一つに、店頭に並ぶミカンがあります。その黄色く丸いフォルムは、寒い冬をほんのり暖かくしてくれる気がします。
ミカンの皮をむけば、暖房でぬくもった部屋にさわやかな香りが広がります。口に含めばひんやりとした食感に甘酸っぱい味わい。冬の定番フルーツであるミカンは、ビタミンCなど健康や美容に良い成分を多く含み、果物としての実食部分ではない皮にも効能があることが知られています。
温州ミカンの皮を乾燥させたものを「陳皮(チンピ)」といいます。パウダー状にすればヨーグルトやドレッシング、スープなどに入れて独特の風味を楽しめます。クッキー生地に混ぜ込んで焼けば、ほんのりミカンの香りが感じられるおいしいクッキーになります。
「陳皮なんて知らない」と思っている人も、七味唐辛子の7つの素材の中の一つと聞けば、親しみを感じるのでは? 七味の中で、良い香りと優れた薬効を発揮しています。
陳皮にはさまざまな効能が知られています。ポリフェノールの一種ヘスペリジンを豊富に含み、血管を拡張させて血流を良くする働きがあり、消化不良や下痢など胃腸の機能を改善する効果があるといわれています。また、陳皮に含まれるリモネンには、リラックス効果が期待できます。
「冷え」がつらかったり、年末年始をはじめ会食の機会が多く胃腸の調子を崩したりしがちな冬。漢方薬の材料(生薬)としても活用されている陳皮は頼りになる存在です。
◎配合される主な漢方処方は…
消化不良や下痢など胃腸の機能を改善する効果:
血管を拡張させて血流を良くする効果:
リラックス効果:
などです。
監修/渡邉賀子先生(帯山中央病院理事長、漢方専門医)
執筆/坂本ミオ(CSプランニング、医療ライター)