漢方薬について
病院で処方される漢方薬の多くは
「エキス顆粒製剤」
植物など自然の生薬を組み合わせて
漢方薬は、自然界にある植物を中心に、動物由来のものや鉱物などを原料にした複数の生薬を組み合わせた薬です。
古くから、生薬を細かく刻んで混ぜたものを煎じて飲む方法がありますが、現在、多くの病院で処方される漢方薬は「エキス顆粒製剤」です。これは、煎じた液を濃縮、乾燥させ、顆粒に加工して飲みやすくしたものです。
未病の段階の不調も改善
西洋医学では有効な治療法が少ない病気や、検査では異常なしといわれる不調にも効果があります。未病の段階の不調も改善してくれます。
月経に伴って起こる不調やアレルギーなどの体質的なもの、メンタルや皮膚の症状にも効果があります。たとえば、冷え症、肩こり、にきびや吹き出物、月経痛、便秘、むくみ、不眠などに効果的です。
急性疾患に対応する、速効性ある漢方薬も
漢方薬はゆっくりと時間をかけて効くものと思っている人が多いようです。しかし、風邪などの急性の病気に対して速効性があり、数時間・数日で効く場合もあります。
慢性の症状や病気でも 2週間から1カ月くらいで徐々に効いてきます。慢性でも多くの場合、2~3カ月続ければ、効果を実感できます。
副作用や保険適用などの
情報も確認を
漢方薬にもある副作用
漢方薬には副作用がないと思う人もいるかもしれませんが、それは間違いです。「証」(体質やタイプ)や症状に合わない薬を使ったり、大量に使い過ぎたり、薬の組み合わせが悪かったりすると、さまざまな症状が起こる場合があります。
漢方薬も薬です。医師の指示を守って、正しく服用することが大切。必ず、医師や薬剤師に相談してください。
148種類の医療用漢方製剤に健康保険が適用
日本では現在、148種類の医療用漢方製剤に健康保険が適用されており、日常診療で広く使われています。また、煎じ薬でも健康保険が使えるものがあります。
医療機関によっては、自費診療(自由診療)といって、健康保険が使えない場合もありますので、初めに確認してみてください。