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体調不良にご用心!
寒い冬。動くのが億劫になり、いつもの活動性が鈍りがちではありませんか。鉛色の雲が低く垂れ込むような曇天ともなれば、気分も沈みがちに…。気持ちが不安定になるだけでなく、なんとなく体調がすぐれない気さえしてきます。
実際、インフルエンザや胃腸炎などの感染症が流行しますし、関節痛や乾燥による肌荒れなどさまざまな病気や不調に気を付けたい時季といえます。
そんな季節に活躍するのが「大棗(タイソウ)」です。
「大棗(タイソウ)」とは、漢方薬を構成する生薬として使われる際の「棗(なつめ)」のことで、クロウメモドキ科・ナツメの赤い実を乾燥させたものをいいます。
五臓の働きを助ける五果「李(すもも)、杏(あんず)、 棗(なつめ)、桃(もも)、栗(くり)」の一つとして薬膳に使われたり、食材として口にする機会もある「棗」。世界三大美女の一人と言われる楊貴妃が好んで食べていたという逸話や、「1日に棗を3粒食べると年を取らない」という中国の古いことわざがあるように、棗に含まれる「ベツリン酸」という成分が皮膚細胞の老化を遅らせるという研究報告があり、アンチエイジング効果が期待されています。
「大棗(タイソウ)」は、胃腸の機能を整えてエネルギーを補う、イライラを鎮めたり不安感を和らげたりして精神の安定をはかる―などの役割を果たしてくれます。
また、いろいろな漢方薬に配合されて、薬全体のバランスを整える「調和の生薬」としても機能しています。
参鶏湯(サムゲタン)やおかゆなどに入っている赤く甘い果実「棗」を何気なく口にしていますが、そんな効果があったとは! 食材としても、生薬としても「働き者」のナツメの実。上手に取り入れて、寒い冬を元気に乗り切りましょう。
◎配合される主な漢方処方は…
食欲不振や胃もたれなど、胃腸機能を改善する効果:
胃腸の機能を整え、エネルギーを補う効果:
エネルギーを補い、精神を安定させる効果:
監修/渡邉賀子先生(帯山中央病院理事長、漢方専門医)
執筆/坂本ミオ(CSプランニング、医療ライター)

