[春]肌トラブル/お茶や食事にハトムギを

春 Spring 肌トラブル

内側からも改善したい肌トラブル

肌トラブル/お茶や食事にハトムギを

待ち遠しかった春到来も、お肌にはストレスが

やっと寒さが過ぎ、春の訪れを感じるのはうれしいものです。日差しの柔らかさに心まで温かくなりますね。その一方、春は肌がざらついたり、大人ニキビができたりと、肌トラブルを訴える人が増えるようです。上下する気温や花粉、黄砂などの影響でしょう。そんな肌トラブル対策に注目されているのがハトムギです。
ハトムギは熱帯アジア原産のイネ科の植物。奈良時代に薬用として日本に持ち込まれたといわれています。江戸時代にはすでに「イボや肌荒れに効く」と人気があったとか。

健康や美容への効果の研究報告も

精白した丸い粒の状態や、焙煎したもの、粉末などが流通しているハトムギには食物繊維がたっぷり。そのほかビタミンB1・B2や、カルシウム・鉄・リン・カリウムといったミネラル類が含まれています。
最近の研究で、血管の弾力性の維持や炎症を抑制する作用など、健康への良い効果が報告されています。肌荒れ患者を対象とした試験では、ハトムギの種子エキスに乾燥肌を改善する効果が確認されたという報告もあります。

お茶やパウダー利用でお手軽に

ハトムギに馴染みがない人が試しやすいのは「ハトムギ茶」かもしれません。麦茶同様、ノンカフェインです。ティーパック式のものなどさまざまな商品が出回っています。
また、パウダー(粉末)も手軽に使えます。クセがなく、ほんのり甘さがあるので、ヨーグルトや牛乳などに加えれば、朝食時に簡単にプラスできます。ハトムギ粒をそのまま味わうには、ご飯に混ぜて炊き込むのもいいかもしれません。

漢方薬に使われているヨクイニン(ハトムギ)

ハトムギの渋皮まで取り除き乾燥させたものが、生薬「ヨクイニン」です。
解熱や鎮痛、消炎薬として、関節炎やリウマチなどに用いられる漢方薬(下記の※の漢方薬)にも配合されています。

◎配合される漢方処方は…

  • 桂枝茯苓丸加薏苡仁(けいしぶくりょうがんかよくいにん)
  • 麻杏薏甘湯(まきょうよくかんとう)※
  • 薏苡仁湯(よくいにんとう)※
  • 参苓白朮散(じんりょうびゃくじゅつさん)

です。

監修/渡邉賀子先生(帯山中央病院理事長、漢方専門医)
執筆/坂本ミオ(CSプランニング、医療ライター)

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