[夏]夏バテを防ぐ/ショウガで疲労回復や抗菌作用

夏 Summer 夏バテを防ぐ

夏にショウガを活用しましょう

夏バテを防ぐ/ショウガで疲労回復や抗菌作用

ショウガは冬? いえいえ夏にも大活躍

血行を良くし体を温める働きが広く知られるショウガは、冬によく使うイメージがありませんか。しかし、夏の食卓に欠かせない冷や奴やそうめんなどの薬味に、魚や肉料理の臭み取りやパンチを効かせた下味にと、夏にも大活躍する食材です。
香味野菜とも呼ばれるように、その香りも特長の一つ。香り成分シネオールには、食欲増進や疲労回復、つまり夏バテ解消の手助けとなる効果が期待できるといいます。

初夏が旬の新ショウガ

私たちが多く料理に使うのは、ちょっと硬い根ショウガ。1年中手に入りますが、それは秋に収穫したものを貯蔵して出荷しているからです。一方、6~8月に早堀りをして出回るのが新ショウガです。
付け根がほんのり赤く、表面は白っぽくてつやがある新ショウガは筋が少なくて軟らかいので、甘酢漬けなどに向きます。お寿司とともにいただくガリは、その爽やかでキリッとした味わいとともに、魚料理に付着する細菌の増殖を抑える抗菌作用も発揮しています。

「夏の冷え症」や肌ダメージを防ごう

辛み成分ジンゲロールには血行促進作用があり、体を温めます。それだけに冬に重宝されるのですが、エアコンの効いた部屋で終日過ごすことが多い現代は「夏の冷え症」も増えています。
 ショウガを加熱することで増える成分「ショウガオール」は、胃腸を刺激して内臓の働きを活発にするため、体の中から温められ、冷えの改善につながることが知られています。また、その抗酸化作用から、お肌の大敵である夏の紫外線ダメージを防ぐ効果も期待できるとか。ただし、胃への刺激が強いので食べ過ぎないよう注意してください。

漢方薬に使われているショウキョウ (生姜)

薬用には辛みの強い小ショウガや中ショウガが使われます(甘みのある大ショウガが主に食用として使われる)。生薬としては、ショウキョウ(生姜)といいます。
胃腸薬やかぜ薬、あるいは鎮痛や下痢止めなどに使われる漢方薬など、漢方薬の約4割に配合されています。

◎配合される主な漢方処方は…

  • 六君子湯(りっくんしとう)
  • 桂枝湯(けいしとう)
  • 呉茱萸湯(ごしゅゆとう)
  • 茯苓飲(ぶくりょういん)

などです。

監修/渡邉賀子先生(帯山中央病院理事長、漢方専門医)
執筆/坂本ミオ(CSプランニング、医療ライター)

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