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暑い夏、ガツンとスパイスの効いたカレーを食べると元気が出ますよね。そのスパイスにも使われる「ヒハツ」をご存じですか。
ヒハツはインド原産で、「ナガコショウ」とも呼ばれるコショウの仲間です。ただ、私たちが日常的に料理に使う黒コショウや白コショウとは種類が異なります。インドではカレーや肉料理の香辛料としてよく使われており、日本でも香辛料売り場に瓶入りのパウダーが売られています。また、血行を促進する生薬としても用いられています。
ヒハツにはピペリンという成分が含まれています。これがTie2(タイツー)受容体を活性化し、「ゴースト血管」の予防に役立ちます。ゴースト血管とは、血液が流れず消失してしまう毛細血管のこと。血管の9割以上を占める毛細血管は、細胞に酸素や栄養素を運び、二酸化炭素や老廃物の回収する大事な役割を担っています。それが生活習慣の乱れや加齢からゴースト血管になってしまうと、血液の循環が悪くなって全身の機能や免疫力の低下につながります。
これらを予防するには、ピペリンを含むヒハツの摂取がおすすめです。
ピペリンは血行を促進するので、むくみや冷えの改善、血圧の正常化などにも効果が期待できます。夏場は1日中冷房の中にいることから夏特有の冷えに悩まされる人も多いですよね。また、素足でおしゃれを楽しむ季節は足のむくみも気になります。
そんなときには、肉料理やスープなどにヒハツを一振りしてみませんか。酷暑の夏、インド生まれのスパイスに力を借りるのも良さそうです。
監修/渡邉賀子先生(帯山中央病院理事長、漢方専門医)
執筆/坂本ミオ(CSプランニング、医療ライター)